Project category
Exhibition
Year
2017
Location
Tokyo

JAPANSHOP 2017

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国内外の美術館や店舗に数多く採用される吊り金具・ピクチャーレール金物のメーカーである「荒川技研工業」の、展示会「JAPANSHOP2017」のブースデザイン。「アラカワグリップ」として有名な吊り金物の中で、今回は、150kgを吊るすことのできるピクチャーレール・吊り金物を利用したブースデザインが求められた。そこで、私たちは、展示ブースを美術展示空間のひとつと見立て、その中に、全長7mにもおよぶ巨大な木製の額縁をつくり、両端2点のみで吊るすデザインを考えた。

巨大な額縁は、プロポーションの異なる4パターンの木枠を19個連結することで構成されている。額縁の剛性は各木枠の四隅の剛性に左右される。7mのスパンをたわみや歪みなく2本の吊り金物で支持するために、木枠は厚さ18mmの合板をくりぬき、それを3枚圧着張りとすることで四隅に接合部を持たない剛接フィーレンデール架構とした。木枠と木枠の接合部は、同様に18mmの接合パネルを挟み込むことで表面に現れない一体的な作品となっている。

また、額縁表面には、レーザー加工による装飾模様をあしらうことで、美術空間に吊るされた絵画作品の額縁であるかのようなイメージを、現代的な方法で表現してみた。

設計:麻生征太郎+園田慎二(SEITARO ASO ARCHITECTURE + SSA)
構造検討:DN-Archi Co.,Ltd.
展示場所:東京ビッグサイト JAPANSHOP2017
展示期間:2017年3月7日~10日
施工:株式会社 タイワ
写真:刀祢平喬